akiのリフォーム
 高齢者のために、よりよい住宅改修


 トイレのリフォーム ~高齢者向けバリアフリーリフォームのポイント(その2)

排泄行為は、入浴と並んで人間の生存のために必須ですが、本人が訴えない限り、他人は問題がなかなか見えないところです。

加 齢に伴って夜間に起きてトイレに行くのはごく普通のことであり、その際に使い勝手と安全が確保されていることは最低限の要件ですし、また、身体機 能が衰えて、どうしても介助が必要になった時には、それを可能にするようにリフォームしなければなりません。段差をなくし、開口部を広めにつくるのは当然 です。


排泄のための動作
排 泄行為を行うためには、居室(寝室、居間)等から便所までの移動⇒ 便所のドアを開ける⇒ 便所内への段差を伴う移 動⇒ 便所のドアを閉める⇒ 便座の前まで移動する⇒ (洋式便器の 場合)便器に座るために身体の向きを変える⇒ 衣類を下げる⇒ 便器に座る(又は しゃがむ)⇒ 排泄⇒ 臀部を拭く⇒ トイレの水を流す などの動作があります。

浴室と同様に便所のバリアフリーリフォームを進める上でも、それぞれの動作が円滑に行えるような、「手すりの設置」、「段差の解消」、「建具や設備の選定」、「空間の確保」等への配慮が求められます。


高齢者が住み続けるための住宅の設計指針
高齢者が居住するための住宅の設計指針」に定められている内容
 http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/
koureishahou-kokuji1301.htm
を以下に示します。

1. 便所の配置
玄関、便所、食事室、脱衣・洗面所、寝室と同一階であること
  2. 出入口の段差
段差の無い構造(5mm以下の段差を含む)であること
  3. 手すりの設置
立ち座りの為のものを設置すること
  4. 出入口の幅員
80cm以上であること
  5. 便所の広さ
短辺が内法寸法1.3m以上、若しくは便器の前方又は側方について便器と壁の距離が50cm以上であること
  6. 便所の設備等
便器は腰掛け式(洋式)であること
通報装置を設置すること
  7. 温熱環境
居室、便所、脱衣室、浴室等間の温度差をできる限り無くすこと

前回の「浴室」の場合と特に異なる点は、「出入口の段差」である。浴室の場合2cm以下、又は手すりを設置した12cm以下(またぎ高さ18cm以下)の段差まで認めている。一方、便所の場合、段差を設けることは一切認めていない。

浴室に比べ、床の水処理を考える必要性が薄く、かつ段差を無くす改修が容易であることがその要因であり、基本的考え方に違いがある訳ではない。

では、排泄行為を行うための動作を円滑に行うためにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。動作ごとにリフォームのポイントを紹介しましょう。



動作とリフォームのポイント
1. 居室から便所までの移動
部屋の配置が大きく影響します。前述の設計指針のとおり、寝室と同一階にあることは言うまでもありませんが、できる限り動線を短くすることが望まれます。
例えば、寝室から直接出入りできる位置に便所があれば、動線も短くなり、また冬場に寒い廊下を通過することなく便所に行け温熱環境面でも有利となります。
  2. 便所内に入る
扉の開閉動作の安定を保つため、扉は、引き戸が望ましいですが、止むを得ない場合は外開き扉とし、必要に応じて手すりを設置します。
  3.  方向変換
住宅で洋式便器の場合、必ずと言ってよいほど便器に座るための方向変換が生じますので、そのための縦手すりの設置が必要です。
この手すりは、便器からの立ち上がりにも使用されます。入浴姿勢が安定しない人には、横手すりが必要となります。
  4.  便器に座る、立ち上がる
座るための横手すりと立ち上がりのための縦手すりがそれぞれ必要です。横手すりは座位が安定しない場合、身体を支えるためにも用いられます。
便座の高さも、立ち座りを容易に行う為には重要な点です。低すぎると立ち上がりだけに支障が出るのではなく、座るまでの姿勢が維持できず、倒れこむようにして座るようになるので、最後までゆっくりと座ることのできる高さが望ましいでしょう。

便座のかさ上げは、「便器本体を上げる方法」、「補高便座を用いる方法」あるいは、「電動の昇降便座を用いる方法」などがあります。


以上、リフォームのポイントを紹介しました。一度、ご自宅の便所をあらためてチェックし、将来どのようなリフォームが必要かを検討してみてはいかがでしょうか。

なお、便所のみでは有効なスペースを確保することが困難な場合、洗面所や脱衣室とのワンルーム化を考える方法もありますので、総合的に検討してみましょう。

 

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