akiのリフォーム
 高齢者のために、よりよい住宅改修


 玄関・アプローチのリフォーム ~高齢者向けバリアフリーリフォームのポイント(その3)

玄関は、外出の際に身仕舞いを直したり、帰宅の際にほっとする場でもありますが、履物の着脱時に身体のバランスを崩したり、玄関マットやスリッパにつまずいたり、上がり框を踏み外したりするなど、事故の発生しやすい場所でもあります。

また、住宅の敷地境界や門から玄関へのアプローチは、雨で濡れていたり、あるいは買い物の荷物を持っているときは、滑ったりする危険性をはらんでいます。

「玄関」は住宅内部と屋外を、そして「アプローチ」は住まいと地域社会との接点となる場所です。安全に外出し、帰宅できることは社会生活を続けるための大きな条件です。高齢者が閉じこもりにならないよう、また、事故を未然に防止するように心掛けましょう


高齢者が住み続けるための住宅の設計指針
「玄関」と「アプローチ」に関して、高齢者が居住するための住宅の設計指針」に定められている内容
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/
koureishahou-kokuji1301.htm
を以下に示します。共同住宅の場合には、玄関から屋外に至る経路に共用廊下、共用階段、エレベーター等がありますが、ここでは一戸建て住宅に係る指針を示します。

1. 玄 関
1. 玄関の配置
玄関、便所、食事室、脱衣・洗面所、  寝室と同一階であること
  2. 出入口の段差
くつずりと玄関外側の高低差を2cm以下とし、かつ、くつずりと玄関土間の高低差が5mm以下であること
  3. 上がり框の段差
18cm以下(踏み段(奥行30cm以上、幅60cm以上で1段のもの)を設ける場合には36cm以下)であること
  4. 手すりの設置
上がり框部の昇降及び靴の着脱のためのものを設置すること
  5. 出入口の幅員
80cm以上であること
  6. 玄関の広さ
できる限りベンチ等を設置できる空間が確保されていること
  7. その他
上がり框に必要に応じて式台が設けられていること

2. アプローチ
1. 通路等
歩行及び車いす利用に配慮した形状、寸法等のものであること
  2. 屋外階段
勾配、形状等が昇降の安全上支障のないものであること
  3. 屋外照明設備
安全性に配慮して十分な照度を確保できるものであることでは、外出(帰宅)の動作を円滑に行うためにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか。動作ごとにリフォームのポイントを紹介しましょう。


動作とリフォームのポイント
1. 玄 関
1. 上がり框の段差を降りる
立ったまま段差を降りることができる場合、手すりを設置すると安全です。 手すりの設置が困難な場合は、これに代えて下駄箱を利用しても良いでしょう。歩行ができても段差を降りることが困難な場合には、腰をかけて段差を降りる方法を検討します。

段差の上でいすに腰をかけ、身体を回し、手すりに掴って式台の上に立つなどです。立ったまま段差を降りられる場合でも、上がり框の段差が大きい場合には、 式台を置くなど段を緩やかにする工夫が必要です。
  2. 靴を履く
靴は、立位のまま履けるのか、座位で履く必要があるのかによって、検討内容が異なってきます。
立位で靴を履く場合は、段差を降りながら、靴を履くことが多いので、両方を兼用で使用できる手すりを設置すると良いでしょう。一方、座位で靴を履く場合、 立ち上がり時に利用する手すりが必要です。また、上がり框に腰をかけることになりますが、前述の設計指針どおり上がり框の段差が18cm程度ですと、靴を 履き終えた後、立ち上がりにくくなります。上記(1)と合わせて腰掛け台の設置位置を検討しましょう。
  3. 玄関から屋外へ移動する
くつずりと玄関外側の高低差、またはくつずりと玄関土間の高低差がある場合は、雨仕舞を考慮しながら、かさ上げなどの段差解消を行いましょう。もし、大きな段差がある場合は降りる(あるいは跨ぐ)ための縦手すりの設置を検討しましょう。
玄関扉は、浴室と同様に扉の開閉動作の安定を保つため、軽量の引き戸が良いでしょう。

2. アプローチ
1.  公道まで移動する
多くの住宅には、玄関ポーチと庭、庭と公道の間に段差があります。できるだけ段差を無くして平坦にします。どうしても段差が生じる場合にはなるべく緩やか な段にします。高齢者の中にはスロープが苦手で、段の方が良い場合もありますから、どちらにすべきか使用する本人に確認するなど検討が必要です。

高 齢化に伴い足腰の機能、視力が低下していきますので、濡れても滑りにくい床材の選択、支えとしての横手すりの設置、足元照明とともに、段差の存 在に注意を喚起する工夫も必要です。なお、人には利き手があるので、手すりはアプローチの両側若しくは中央に設け外出時、帰宅時とも常に利き手で手すりを 握れるようにしましょう。連続して設置することが理想ですが、困難な場合は段差がある部分だけでも設置しましょう。



以上、玄関、アプローチのリフォームのポイントを紹介しましたが、上がり框に設ける手すりは高齢者に限らず、靴の着脱時などに便利なものです。「高齢者向け」にこだわらず設置を検討してみてはいかがでしょうか。
 

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